「長崎ぎやまん波止場」白石一郎
白石一郎さんは1931年(昭和6年)釜山の生まれ本籍は長崎県壱岐市の作家です。1987年「海狼伝」で直木賞を受賞しています。
一貫して歴史、時代小説を書き続け直木賞の他に柴田連三郎賞や吉川英治賞など多くの賞を受けられています。
2004年(平成16年)肺炎の為お亡くなりになっています。
「長崎ぎやまん波止場」は江戸時代日本は鎖国状態に有ったと言われていますが、実際にはオランダや中国等とは定期的に交易をしていました。
長崎には公然とオランダの船が入り両国で交易を続けていた訳です。
そんな長崎の町の様子を背景に物語は進められてゆきます。
長崎は幕府の天領で幕府の派遣する長崎奉行の支配下にあります。しかし、それは表向きの話でこの町の人は慶長以来自治制度を守り抜いてきました。
乙名・組頭・日耕史などと言う役目がそれにあたります。町人自身が町々の運営にあたり奉行所の介入を許しません。
町人毎に世襲の乙名がいて交易の利益金から充分なお手当が出ています。
此の作品の乙名若杉清吉も父親の清造がやはり乙名の頭取(代表)を勤めていました。乙名とは現在の地方警察のような役目、配下の組頭、日恒史を使って事件が起こればその解決に奔走します。
当然江戸から派遣されている奉行所と軋轢も生じますが、奉行所の人間はは数年毎に変わります。長崎の乙名は根っからの地元っ子、しかも代々世襲で長崎の隅々まで知り尽くしています。42歳の乙名 若杉清吉の活躍で長崎で起きた事件を解決する捕物帖。
第1話 遙かな国の父
第2話 水神の秘密
第3話 おんな無宿
江戸時代の長崎の町を背景に繰り広げられる痛快捕物帖面白かったです。
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